混合授乳で育てよう

母乳と人工乳のどちらが良いのか?答えは一長一短ですので、ここでは論じません。また何らかの事情で、あるいは信条で人工乳のみで育てておられる方もいらっしゃるでしょう。ここでお伝えしたいのは、「母乳で育てている方も、人工乳をうまく使えば、負担を軽減できるかもしれない」ということです。以下の点でメリットがあります。
①卒乳がしやすい
母乳のみの赤ちゃんは夜寝る前におっぱいを飲み、お腹がいっぱいになるとともにママと密着している安心感で眠ります。しかし、いずれは卒乳しなければなりません。おっぱいを飲まなければ・くわえなければ眠れないのでは、卒乳は難渋することが予想されます。またおっぱいをくわえたまま眠るということは、ママは赤ちゃんが眠るまでおっぱいを出しておかなければなりません。赤ちゃんが眠る前にママが寝落ちしてしまい、風邪をひいてしまうなんてこともあります。夜寝る前だけでも人工乳にしておけば、卒乳しやすくなると思いますし、ママの負担も少なくなるでしょう。

卒乳は3日〜1週間、絶対におっぱいを与えないということを徹底することで成功しました。混合授乳は、それまでの毎晩おっぱいを飲ませるというママの身体的・心理的負担を軽減できないか?ということで考えた提案です。
②夜中に途中で起きない
母乳だと、夜寝る前に十分に与えたつもりでも不足することもあるでしょう。そうすると、夜中に赤ちゃんが空腹で目を覚ましてしまうことも考えられます。その時はママも起きておっぱいを与えなければなりません。赤ちゃんもママも寝不足になってしまいます。その点、人工乳であればママの体調いかんに関わらずにたっぷりと与えることができます。夜中に目を覚さずに朝まで赤ちゃんもママもぐっすり眠ることができるかもしれません。

当然のことながら上手くいくとは限りません。しかし、試してみる価値はあると思います。
歯が生え始めたら必ず歯磨き開始、歯医者も定期受診を

何を当たり前のことを・・・と言われるかもしれませんが、重要なことです。赤ちゃんは意外とすぐに虫歯になります(うちの子も歯科を受診したら虫歯になりかけていると言われました。歯に白い物質が付着していたら要注意です)。
最近では、親から子へ口移しで食べ物を与えないことが推奨されていますが、それだけでは不十分です。赤ちゃんの目の前で話したりするだけで虫歯菌は赤ちゃんの口の中に入ってしまいますので、現実的には虫歯菌を全くうつさないということはほぼ不可能と言えます(マスクをつける、赤ちゃんの方を向いて話さない、近づかないなどすればあるいは可能かもしれませんがあまり現実的とは思えません)。

口移しをしていないから、問題ないものと油断していました・・・。
というわけで、月並みですが歯磨きが大事になります。赤ちゃんは歯磨きされるのを嫌がり、逃げ回りますが、ここは心を鬼にして磨かなくてはなりません。工夫して楽しく磨ければもちろんよいですが、それよりちゃんと磨くことの方が大事です。我が家でも手や頭を押さえて磨いています(毎回泣き喚いて大騒ぎです。何かいい方法はないものでしょうか😢)。
なお、ちゃんと親が磨くのは夜の1回だけでよいと歯医者さんから教えてもらいました。朝、昼は子供用の喉奥まで入らない歯ブラシで、子供に自分で磨いてもらっています。これは歯磨きそのものよりも、歯磨きの行為を慣れさせることが主な目的です。
また、オススメは歯が生え始めたら歯医者を定期的に受診することです。プロの目でしっかりと歯の状態をチェックしてもらえますし、歯磨きのやり方も教えてもらえます。定期的に受診することで、良い歯の状態を保つことができるでしょう。赤ちゃんは医療費がかからない自治体も多いと思いますので、積極的に歯医者を利用しましょう。

乳歯が虫歯になると、永久歯も虫歯になります。自分で歯磨きがしっかりとできるようになるまで、頑張って磨いてあげましょう。
ベビーゲートで危険回避を

次第に赤ちゃんはずり這いやハイハイ、あるいはヨチヨチ歩きができるようになり、移動範囲が大きくなります。そうすると危険も一気に増大します。中でも特に危険が多いのが台所です。コンロや包丁、炊飯器・・・。これらによる事故は考えただけでも恐ろしい。私も仕事でたくさんのお子さんの火傷や切り傷を見てきました。しかし、移動ができるようになった赤ちゃんは、ニコニコしながらママやパパの元へ行こうとします。台所で料理をしている時に近づかれたら危ないから当然遠ざけますが、赤ちゃんはまた近づいてきます。何回も何回も遠ざけては近づかれて、を繰り返すことになります。

まだ言葉が理解できないから当然ですね。
こんな時は「ママやパパの元に行けないのは可哀想」という感情は捨てて、物理的に近づけないようにすべきでしょう。危ない目にあっては元も子もありません。ベビーゲートは、その物理的なバリアとして大いに役立つものであると考えられます。色々なタイプのものがありますが、ある程度頑丈で、赤ちゃんの力では超えられない、あるいは倒したり壊したりできないものが望ましいです。

我が家でもベビーゲートを設置してから、ヒヤッとするような場面が減り、ストレス軽減できました!
立ち始めたらヘッドガードで頭を守る

ようやく立つことができるようになった頃は、よく転んで頭を打ちます。あるいは、立ち上がることでテーブルの角などに頭をぶつけることもあります。多少打撲したところで大したことはないと思いますが、その衝撃で脳細胞が死ぬことを考えれば、打撲はしないに越したことはありません。テーブルの角などをカバーするのも有効な手段ですが、それよりも赤ちゃんの頭の方を保護する方が効果的だと思います。赤ちゃんが嫌がったり、また夏は蒸れてしまったりしますが、頭(脳)の保護という観点から、ヘッドガードの着用を検討してもよいかもしれません。

すぐに足腰がしっかりしてきたので、実際に使用したのは1〜2ヶ月程度でした。
様々なヘッドガードがあります。適したものを探しましょう。
ドアの指はさみ防止を取り付ける

↑ Youtube 闇金ウシジマくん【公式】 ホストの指を全部折る…出所した色黒半グレタンクトップ野郎【第127話 出会いカフェくん⑤】より
ドアの蝶番(ちょうつがい)側で指をはさむのは非常に危険です。乳幼児では指を切断することにだってなりかねない、それくらいの危機感を持っています。そこでおすすめなのが、物理的に指が入らないようにする工夫です。具体的には、下に示すようなグッズを用いて隙間を埋めてしまうことが有効だと思います。

様々な商品が販売されていますが、ドアの形状などに合わせて適切なものを選択しなければならないので、試してみるしかありませんね。

装着すると、ドアの開閉がスムーズではなくなることもありますし、両面テープを使用したものだと、装着した場所が汚れたりします。しかし、子どもの安全が第一なので我が家では寝室やリビングのドアには装着しています。
歩き始めたら膝や肘の擦り傷を予防する

歩き、あるいは走り出すと親としては成長が目に見えて嬉しいものです。しかし、まだまだ頭の比重が大きかったり体幹が弱かったりと色々な理由で、子どもは転けやすいです。それは必要な過程とも言えますが、擦過傷(さっかしょう。すり傷のことです)は予防したいです。子どもの擦過傷の処置は大変です。砂が入っていたら除去しなければなりませんし(細かいものは歯ブラシをこすることで除去します。いかにも痛そうです)、連日洗うたびに痛がって泣き叫ばれます。したがって、転倒するのはいいとして、擦過傷を作らないような予防策が重要です。カバーやプロテクターはそれに大いに役立ちます。冬は長ズボン、長袖なのでまだよいのですが、夏は半ズボン、半袖になるでしょう。外で遊ぶときは、是非膝や肘を保護しましょう。

※このサイトで述べることはあくまで個人的な考えに基づくもので、絶対にこうすべきであると結論づけるものではありません。そもそも子育ては子それぞれ、人それぞれですので全ての例に適するということはありえません。そのため、このサイトを参考にして生じ得た不利益・損害については一切の責任を負いません。
地方都市で働く、30代男性皮膚科医です。今、子どもは1歳ですが、その過程で多くの失敗と成功を繰り返してきました。その経験をもとに、子育てで役立つ情報をまとめました。あまり大げさなことではなく、小わざと言えるたぐいのものです。参考にしてもらえれば幸いです。
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